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            デジタルテレビの受信不良

              原因とその対策

 

 

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     テレビのメーターで確認すると、全チャンネルのレベルが低い

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アンテナの受信レベルが低い

  原因  送信局から遠かったり、山や建物や木の陰になっていたりすると、

      受信レベルは低くなります。

 

  対策  多素子のアンテナに交換します。

      ブースターの増幅度を上げます。

      高増幅度のブースターに変えます。(30dB→40dB)

 

 

同軸ケーブルの伝送ロスが多い

  原因  同軸ケーブルは、経年変化でロスが多くなります。

      昔よく使われた5C−2Vは、S−5C−FBよりロスが多くなっています。

 

  対策  ケーブルを交換する。

      使用するケーブルは、ロスの少ないS−5C−FBにする。

 

 

分配ロスや中継ロスが多い

  原因  分配器を使わないで分配すると、ロスが多くなります。

      直列ユニットを使用すると、信号の強さは1/10になります。

 

  対策  分配する場合は、分配器を使用します。

      直列ユニットは、テレビ端子に変えます。 注

 

      注 中継用直列ユニットをテレビ端子に変えるためには、

      分配器を使用したスター配線に変える必要があります。

 

 

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   テレビのメーターで確認すると、特定のチャンネルだけが極端に低い

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  注  テレビが表示するメーターは、レベル計では無く、C/N計です。

     従って、レベルは高くてもノイズが多いと、メーターの値は下がります。

 

 

テレビの設定が、おかしくなった

  原因  デジタルテレビはコンピューターそのものですし、

      コンピューターがおかしくなるのは、よくあることです。

 

  対策  電源を切り、B−CASカードを一旦抜き、また差し込みます。

      チャンネルの再スキャンを行います。

 

 

ブースターの出力レベルが、定格を超えている

ブースターが、発振を起こしている

ブースターの出力レベルの、バランスがとれていない

  原因  現在はサイマル放送中のため、アナログデジタル両方を増幅しています。

      つまり、増幅するチャンネル数が大幅に増えています。

      チャンネル数が増えると、その分出力レベルは高くなりますので、

      出力オーバーになっていることもありますし、

      さらに、出力オーバーにより、発振していることも考えられます。

      また、チャンネル間のレベルバランスが取れていないことにより、

      高いレベルのチャンネルが、低いレベルのチャンネルに

      悪影響を与えている場合もあります。

 

  対策  全体的に増幅度を下げます。

      デジタルチャンネルは、アナログチャンネルより10dB下げます。

      デジタル同士アナログ同士は、同じにします。

      発振が止まらない場合は、ブースターを更新します。

      レベルを確保できるなら、ブースターを撤去します。

 

  注   現在放送している電波は、次の通りです。

      アナログでは   UHF BS VHF 

      デジタルでは   UHF BS 110度CS

 

 

  注   デジタルの送信電力はアナログの1/10になっていますので、

      デジタルの受信レベルは、もともと10dB下がっています。

      従って、デジタルアナログ間のレベルバランスは自動的に取れますし、

      ブースターにはこれを調整する機能はありません。

 

秋田市大森山

本荘市新山

亀田飯盛山

VHF

アナログ

5kw

3w

UHF

アナログ

10kw

10w

0.1w

デジタル

1kw

1w

 

  注   ブースターには、VHF−LOW(1〜3ch)VHF−HI(4〜12ch)

      UHF BS/CSのボリュームつまみが付いています。

      従って、これらの間のレベルバランスを取ることになります。

 

  注   平成23年7月24日、全てのアナログ放送は停止します。

      よって、それ以降は、再度ブーターレベルを上げることも可能です。

 

 

 

アンテナの位置が悪い

  原因  電波の強さは、20cm位置を変えただけでもかなり変わることがあります。

      これは、反射波が、直接波を補ったり打ち消したりしているためです。

      (アナログの場合は、ゴーストとして現われるものです)

      しかも、この変化の度合いはチャンネルによって異なりますので、

      特定のチャンネルだけに障害が出ることがあります。

 

  対策  アンテナの、向き 高さ 位置 を変え、

全チャンネルを一様に受信できるようにします。

 

  例   UHFの波長は、40cm〜63cmです。

      例えば、波長40cmの場合、直接波と反射波の到達距離差が、

      50cmの場合は足し算となり、25cmの場合は引き算になります。

      つまり、アンテナの位置を数十cm変えただけでも、

      改善される可能性があります。

 

 

 

 

 

 

 

妨害電波を受信している

  原因  電気を使う機械器具は、必ず電波を出しています。

      その妨害電波とテレビの電波が同じ周波数だった場合、

      同じ周波数であるチャンネルが受信不良となります。

 

  対策  妨害電波の発生源を突き止め、対策をとって頂きます。

 

  注   大電力を扱う、工場や送電線が原因となる場合もあります。

      アマチュア無線が原因となることもあります。

      近所のお宅のブースターが、発振している場合もあります。

 

 

 

混 信

  原因  100キロも200キロも離れたところにある放送局の電波を、

      海上伝播 電離層反射等により受信することがあります。

      そして、その電波が同じチャンネルの場合、

      そのチャンネルが受信不良になります。

 

  対策  アンテナの向きを変えます。

      多素子のアンテナに変えます。

      他の送信局から受信するようにします。  注

 

  注   秋田県沿岸北部では、大森山の電波が新潟の電波と混信を起こすため、

      寒風山にも送信局が設けられました。

      しかし、全5局では無く、混信する3局(NHK 教育 ABS)だけのため、

      アンテナが2本必要になっています。