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放送関係用語集
BGMモード ユニット |
放送回線の内、選択した特定の回線にのみBGM等の別プログラムを 放送するためのユニット。 ホテルの廊下にBGMを流す場合等に使用される。 選択されている回線も、架からのマイク放送が優先されるので、 マイク放送に自動的に切り替わる。
現在、製造中止となっており、代わりにマトリクスユニットが使われるが、 多元化するだけであり、BGMモードのような選局機能は無い。 |
EA1〜n |
火災報知機が防災アンプに与える、発報信号の名称番号。 階 屋上 階段 エレベータ 等に別れている。 防災アンプは、これにより発報放送を行う。 |
EB |
防災アンプが火災報知機に与える、地区ベル停止信号の名称。 ただし、現在は地区ベルが無いので、使用していない。 |
EF |
火災報知機が防災アンプに与える、火災信号の名称。 防災アンプは、これにより火災放送を行う。 |
2線引き |
スピーカケーブルを、N線とC線の2本だけで配線すること。 これに接続したアッテネータは、常に動作する。 |
3線引き |
スピーカケーブルを、N線とR線とC線の3本で配線すること。 これに接続したアッテネータは、通常放送時には動作するが、 非常放送時および緊急放送時はバイパスされる。 よって、非常放送設備においてアッテネータを使用する場合は、 3線引きでなければならない。 |
3段端子台 |
3線引き用の10列3段端子台。10P3C。 1番端子の位置 NRCの順序 等、使い方はひとによって異なる ので、注意が必要。 |
70Vライン |
放送用のパワーアンプの定格出力は100Vになっているが、 この出力を70Vに落としたもの。 スピーカの消費電力が半分になるので、2倍の数のスピーカを接続 できる。ただし、スピーカ1個の最大音量は半分になる。 |
アッテネータ |
スピーカ用ボリューム。 壁付け型と、スピーカ内蔵型がある。 スピーカとの合計消費電力が変わらないよう、工夫されている。 |
アンプ |
色々な形状のものがあるが、共通しているのは出力が ハイインピーダンスであるということ。 それがため、多数のスピーカを接続できる。 壁掛けアンプ 2〜5局の簡易型アンプ。 卓上アンプ 5局の簡易型アンプ。 デスクアンプ 校内放送設備用アンプ。1元2元3元。 ラック型アンプ 構内放送設備用アンプ。 壁掛け防災アンプ 20局360Wまで。 ラック型防災アンプ 非常放送設備用アンプ。 ユニットの組み合わせにより、多種多機能。 |
カットリレー |
非常放送時に、宴会場や体育館やカラオケルーム等の 音響設備の音をカットするための機器。次の4種類がある。 壁付け電源カット型 AC100Vを遮断する。 壁付けアンプ切替型 共用スピーカを、防災アンプに切替える。 音響用電源ユニット 非常カット機能を持つ電源ユニット。 非常切替リレー 全スピーカを、防災アンプに切替える。 なおカット信号は、現消防法では24V非常時ブレークに統一され ているが昔は規定が無く、非常時メーク 非常時24Vが多かった。 よって、防災アンプ更新時には、注意が必要。 |
スピーカ ケーブル |
業務用はAE、非常用はHPが使われる。 太さは1.2または0.9ミリ。 線数は2C 3C 2P 3P 5P 10P 15P 20P 30Pがある。 Pはペアという意味であるが、ペア撚りされているとは限らない。 |
スピーカ |
コーン型 天井埋込型 壁掛型等普通のスピーカ。 ホーン型コーン コーンの前にホーンをつけたもの。屋外用。 ホーン型 トランペットスピーカのこと。 非常放送設備の場合は、細かな設置基準がある。 アッテネータを内蔵しているものもある。 |
スピーカパネル |
アルミパンチングとジャージネットがある。 非常放送に使用する場合は、塗装等の加工は出来ない。 |
デスクアンプ |
校内放送設備用アンプ。 机型をしており、引き出しの部分にパワーアンプ等を収容する。 3元60局が最大。 なお、3元映像ミキサーを内蔵したものもある。 |
デジタル レコーダー |
自動放送用のプログラムを録音しておくためのユニット。 デジタルが使用されるようになって久しく、 テープ式のレコーダーは見かけることも無くなった。 |
トーンゾイレ スピーカ |
スピーカユニットを密着して縦に並べたスピーカシステム。 面スピーカになるので、音が遠くまで届くようになる。 ただし、音質は落ちるので、あまり使われない。 |
ハイ インピーダンス スピーカ |
定格電圧100Vで動作するスピーカ。 10kΩ=1W 3.3kΩ=3W 2kΩ=5W 1kΩ=10W 500Ω=20W 330Ω=30W 放送用スピーカは全てこれ。 ただし、アンプが70V出力の場合は、消費電力は半分になる。 音響用の6Ω 8Ω 16Ω はローインピーダンススピーカ。 |
ビジー出力 |
起動されたレコーダーやチャイムが、さらにアンプを起動するため、 再生している間出力する無電圧A接点またはオープンコレクタ出力。 オープンコレクタはトランジスタを使用しているので、極性が有る。
なお、アンプの立ち上がり時間をカバーするため、 レコーダーやチャイムは、再生開始を数秒遅らせる必要がある。 タイマーは、起動時刻をその分早くする必要がある。 |
プログラム タイマー |
チャイム 案内放送等を自動的に行うため、 レコーダーやチャイムをパルス起動するための機械。 開始時刻と終了時刻を指定するタイマー起動もできるので、 照明のON/OFF等にも利用される。 基本的には、週間プログラムである。 NHK−FMの正午の時報や電波時計を利用し、 時刻の修正を自動で行うものもある。 |
ペア撚り ケーブル |
芯線を2本づつ撚ってあるケーブル。 撚るだけで、E管に入れる程のノイズ遮蔽効果が出る。 さらに、編組やアルミテープで静電シールドを行ったものが多い。 リモコンや非常リモコンに使われる。 なお、インターホンにも良く使われる。 CPEVS0.9-5P 10P 15P 20P 30P が代表か? |
ページング放送 |
電話機やインターホン子機から、アンプをリモコン起動し、 受話器をマイク代わりにして放送すること。 |
マッチング トランス |
ローインピーダンススピーカを、ハイインピーダンススピーカに 変換するためのトランス。 アンプの出力インピーダンスを変換するためにも使用される。 |
マトリクス ユニット |
放送架を多元化するための4入力4出力のユニット。 音ソースとパワーアンプの間に挿入し、任意に接点を閉じることに より、元毎に、異なるプログラムを流すことができる。 接点のON/OFFは外部起動信号にて行う。 |
ラック型アンプ |
各種放送用機器をラックに組み込んだもの。 マイク カセット CD 有線 チャイム ミキサー マトリクス ユニット パワーアンプ 選局ユニット 等で構成される。 |
リモコンマイク |
放送用各種アンプをリモコンするためのマイク。 単局 5局 10局 があり、5局増設ボタンもある。 通常、外部入力も持つ。 |
レピータ |
放送用各種アンプに音声信号を送るための専用ミキサー。 起動と選局の機能が無いリモコンマイク、と思えばよい。 学校では、体育館アンプからデスクアンプに送ることが多い。 |
回線ヒューズ |
短絡したスピーカ回線を切り離すためのヒューズ。 防災アンプには必ず設けられている。 なお、実ヒューズと電子ヒューズがある。 |
外部起動 |
ブログラムタイマー 起動押しボタン 電話交換機 インターホン 等からアンプを起動すること。 通常、アンプの電源リレーと選局リレーを動作させる。 なお、火災報知機からの起動は、火報連動と言う。 |
緊急地震速報 |
地震(S波)が発生する直前に、P波から 時刻 緯度 経度 を 計算にて求め、インターネットIPv6にて発信する地震情報。 緊急地震速報を受信すると、S波到来までの時間 予想震度を 計算により求め、自動的に放送を行う。 ただし、直下型の場合、放送が間に合わない場合もある。 |
校内放送設備 |
学校専用の放送設備。デスクアンプを使用する。 防災アンプが併用される場合はスピーカを共用する。 よって、その場合は、非常切替リレーが必要となる。 |
構内放送設備 |
業務専用の放送設備のこと。 通常は、防災アンプを利用して、業務放送を行うが、 複合ビル等では業務専用の放送設備を設ける場合がある。 この場合、スピーカは非常放送設備と共用される。 |
設置届け |
試験結果報告書 平面図 系統図 システム図 実装図 負荷計算表 配線の試験結果報告書等を添付して消防署に提出する書類。 消防検査依頼書でもあり、消防検査後に1部が返却される。 なお、非常放送設備は、着工届けは必要無い。 |
線色 |
ケーブルの芯線の順序は、色によって区別されている。 HP 外から 黒白赤緑黄茶青紫 60番までこの繰り返し 30Cだけは外側16本なので、グループの確認が必要。 CPEV 内から 青黄緑赤紫 白茶黒 音響用 外から 茶赤橙黄緑青紫灰白黒(抵抗のカラーコード順) 独自のものも多く、順番を特定しにくいものもある。 線順を知らない電気工事士は多い。 |
第1タイマー |
発報放送開始から階別火災放送に移行するまでの設定時間。 建物の規模に依るが、5分が多い。 |
第2タイマー |
階別火災放送開始から一斉火災放送に移行するまでの設定時間。 建物の規模に依るが、5分が多い。 ただし、秋田市消防署では、発報放送開始からと認識している。 |
耐熱電線 |
HIV電線のこと。 IV電線なので、E管に入れて使用する。 非常放送用スピーカケーブルは、耐熱でなければならない。 |
耐熱ケーブル |
HPケーブルのこと。 天井はコロガシでも良い。 壁内はPF管でも良い。 |
卓上アンプ |
5局の簡易な卓上型のアンプ。 ラジオ/ワイヤレス/マイク入力を 追加できるようになっている。 |
直上階連動 |
非常放送においては、出火階だけでなく、その直上階 階段 およびエレベータにも、自動的に放送することとなっている。 また、1階が出火階の場合は全地下階も、地下階が出火階の場合は 全地下階および1階にも放送することとなっている。
ただし、秋田市消防署では、階段とエレベーターは連動させない。 |
定格音圧レベル |
スピーカの出力音圧レベルのことであるが、 非常用スピーカは、3種類の音圧レベルが表記されている。 出力音圧レベル 1KHz1Wを入力した時の、中心軸上1mの 位置の音圧であり、昔からの表記方法。 第2シグナル音圧レベル 第2シグナル1Wを入力した時の 中心軸上1mの位置の音圧。 スピーカパネルも指定されている。 L級 M級 S級の区分に用いられる。 音響パワーレベル 音圧ではなく、点音源とみなした場合の 全音響パワーである。 大空間において、音圧レベルを計算により 求める場合の基準にする。 |
定期点検 |
非常放送設備の点検は、法により定められており、半年毎に行う。 機能試験であり性能試験(音圧測定等)は無い。 保守点検ではないので、修理は行われない。 |
非常バッテリー |
停電時にも放送できるようにするための電源。 10分間放送できる容量が必要である。 なお、非常バッテリーは、非常放送専用であり、 業務放送には利用できない。 |
非常放送設備 |
火災時に緊急放送するための設備。 防災アンプ スピーカ カットリレー等で構成される。 昔は、火災報知設備の地区ベルと、非常放送設備のサイレンと、 2種類の警報を出していたが、今は、スピーカからの音声警報に 1本化されている。 従って、火報連動は必ず必要である。 |
非常リモコン |
防災アンプをリモコンするためのユニット。 防災アンプの非常操作パネルのみを取り出したもの。 |
非常切替リレー |
防災専用アンプと業務専用アンプの両方が設置される場合、 スピーカは兼用されることになる。 よってこの場合に必要となる、 アンプを自動的に切替えるためのリレーユニット。 |
防災アンプ |
非常放送設備に使用されるアンプ。ただし、業務放送も可能。 壁掛け型とラック型がある。 火災報知機からの起動信号により、自動的に放送される。 もちろん、手動で放送することも出来る。 |
廊下防災方式 |
20年以上も昔の非常放送設備は、廊下のスピーカの音が十分に 聞こえれば、部屋には必要なかった。 このように、部屋スピーカの無い防災方式を言う。 今でも、学校をはじめとし、多数残っている。 |
優先順位 |
アンプの入力種別毎に設定する、優先の順位。 変更するためには、ユニットの追加が必要になることも多い。
優先順位を設定する箇所には、次のようなものがある。 ミキサー A回路>B回路>C回路の順に優先 非常操作ユニット 緊急 リモコン チャイム 業務 プログラムで設定 BGMモードユニット 選局した回線にのみBGMを放送 ソース機器とパワーアンプが必要 マトリクスユニット 若番入力程優先 操作ユニットは1番固定 ソース機器とパワーアンプが必要 非常切替リレーユニット 防災アンプ優先 一斉切替
これらのユニットは、ユニット間での優先順位もある。 また、ユニット内では、優先順位を同じにすることもでき、 その場合は、ミキシングと後押し優先がある。 優先順位の決定は非常に重要であり、これをおろそかにすると クレームの元になる。 |