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        防災アンプ更新時の留意点

 

 

消防法が改正されているため、

防災アンプを更新する場合、注意しなければならない点がいくつかあります。

本資料は、その注意点をまとめたものです。

 

 

 

防災アンプと火災報知機の組み合わせ

 

   新旧の組み合わせは4種類考えられ、それぞれ下記の動作になります。

 

 

旧火災報知機

新火災報知機

旧防災アンプ

旧火災報知機は地区ベル警報

旧防災アンプはサイレン警報

 

新火災報知機は警報無し

旧防災アンプはサイレン警報

この組み合わせは有り得ない

新防災アンプ

旧火災報知機は地区ベル警報

新防災アンプは音声警報

この組み合わせは有り得る

新火災報知機は防災アンプ起動

新防災アンプは音声警報

 

 

  防災アンプのみの更新は、

  防災アンプのサイレン警報が、音声警報に変わるだけですので、普通に行われます。

  この場合は、旧消防法が適用されますので、スピーカの追加は必要無いのですが、

  スピーカの追加が指導されることが多いと思います。

 

 

  火災報知機のみの更新は、

  地区ベル警報が出来なくなってしまいますので、有り得ません。

 

 

  防災アンプ 火災報知器 同時更新

  1000平方メートル以上 又は 面積の1/2以上 の増改築工事においては、

  非常放送設備も火災報知設備も改修し、新消防法に適合させなければなりません。

 

 

スピーカの数

  旧消防法では、1個のスピーカがカバーできる範囲は25mでしたが、

  新消防法では10mと小さくなりました。

  また、6uを超える居室避難路および30uを超える非居室は、

  スピーカが必要になりました。

  従って、新消防法に適合させるためには、スピーカの追加が必要になります。

 

 

スピーカ容量とアンプ容量

  スピーカを増やしますと、当然パワーアンプの容量が不足します。

  ただし、スピーカの消費電力は、

  旧消防法では3Wでしたが、新消防法では1Wに変わっていますので、

  パワーアンプの余裕が無い場合には、1Wに結線変更することも可能です。

  ただし、この方法は、結線変更の手間が大変ですので、

  パワーアンプの出力電圧を100Vから70Vに変えるという方法も、

  考えられますが、消防署の許可が必要と思います。

  この場合、3Wスピーカは1.5Wスピーカになります。

  もし、1Wスピーカが有る場合は、3Wに結線変更しなければなりません。

 

 

スピーカの認定

  旧スピーカは、新消防法には適合していません。

  従って、厳密に適用されれば、スピーカも更新しなければなりませんので、

  消防署の了解を得る必要があります。

 

 

カット信号

  ローカルアンプを非常カットするためのカット信号は、

  新消防法では「常時24V非常時OFF」に決まっています。

  しかし、旧消防法では定めが無く「無電圧A接点」がほとんどと考えられます。

  よって、旧方式のままとするためには、消防署の了解を得る必要があります。

  また、カットの方法は4種類ありますので、

  更新する場合は、信号方式 カット方法 数量 を、調査する必要があります。

    電源制御器   ―― ローカルアンプのAC100Vをカットする。

    スピーカ切替器 ―― 兼用スピーカを防災アンプ側に切り替える。

    非常切替器   ―― スピーカ切替方式の多回線用。10回線30回線。

    ローカル電源部 ―― ローカルアンプの電源部にカットしてもらう。