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            音響関係用語集 

 

 

 

機器編

マイク

ダイナミックマイク  普通、マイクといえばこれ。丈夫で長持ち。

構造はスピーカと同じ。(インターホンは、マイク兼スピーカ)

コンデンサマイク  音質は非常に良いが、あまり丈夫では無い。

乾電池またはファンタム電源が必要。少し高い。

ピンマイク  タイピン型のマイク。小さく軽くなければならない

ので、コンデンサマイクが利用される。

集音マイク  OFFマイクで使用するため、感度を上げたマイク。

ピストル型をしたものはガンマイクと呼ばれる。

バウンダリーマイク  平べったい形をしており、置いて使う。

床や机からの反射音も拾うことになる。

エレベータマイク  舞台に埋め込まれており、油圧または電動で

上下させる。舞台袖またはミキサー室からコントロールする。

3点吊マイク  天井から舞台前に、ワイヤー3本で吊り下げる。

手動または電動のウインチで巻き上げる。普通はステレオ。

1点吊マイク  すのこ上からマイクコードで吊り下げる。

演劇の収音に使われる。

エアマイク 客席の音の状態を確認したり、客席の音を拾うために、

客席後部に設ける。2本取り付けステレオにする。

プラグインパワーコンデンサマイク 

パソコン専用マイクとも言えるマイク。 他の用途では使えない。

マイク

スタンド

卓上スタンド  普通は2段であるが、3段のものもある。

また、グーズネック式のものもある。

フロアスタンド  2段であり、フリーストップのものもある。

グーズネックを取り付けることもできる。

ブームスタンド  ブーム(横棒)が付いたスタンド。

楽器を持つ場合には必需品。

ミニブーム  背の低いブームスタンド。

楽器の収音に使う。

マイクホルダー  マイクを取り付けるためのもの。

差込式と挟み込み式があり、ゴム紐で吊っているものもある。

スタンドのネジは種類が多く、思わぬ苦労をすることがある。

 

マイク

コード

コード   音響では4芯シールド(4E6)を使うが、

放送では2芯シールド(MVVS)が使われる。

ただし、4芯のものも、2芯として使う。

コネクタ  音響では3ピンキャノンまたはその互換のものが

使われるが、放送では複式プラグ 単頭プラグ

が使われる。

3ピンキャノンのコードは4種類あり、次のようになっている。

混合方式           メス―――オス 2番ホット  @

アメリカ方式         メス―――オス 3番ホット  A

ヨーロッパ方式マイクコード  メス―――メス 2番ホット  B

ヨーロッパ方式延長コード   メス―――オス 2番ホット  C

@とAは、芯線の色の使い方が逆になっているだけ。

@とCは、全く同じもの。

世界的に混合方式に統一されつつある。

なお、カナレの標準品は、アメリカ方式である。

 

単頭――単頭のコードは、エレキギターをアンプに接続するのに

使われ、シールドと呼ばれる。

マイク

コンセント

キャノンのメスが一般的。

複式ジャック 単式ジャックは、今では使われない。

特殊用途として、16chマルチコネクタを使用することもある。

壁に埋め込むものと、床に埋め込むものがある。

また1口用と2口用が、標準で用意されている。

パラボックス

パラパラボックス

マルチコネクタをキャノンコネクタに変換するためのボックス。

16chが標準であるが、12ch8chもある。

キャノンはオスメス両方が付いており、パラ接続されている。

マルチコネクタが1個しか付いていなければパラボックス、

オスメスが1個づつ計2個付いていればパラパラボックスである。

これらを接続するためには、マルチケーブルが必要である。

なお、カナレの標準品は、アメリカ方式である。

コネクタ盤

コネクタ架

マイクコンセントと入出力パッチ盤を中継する。

コネクタ盤が複数ある場合は、ワタリ回線も接続されている。

コネクタはキャノンと16chマルチであるが、

ワイヤレスアンテナ用 映像用 インカム用のコネクタも搭載される。

上手舞台袖コネクタ盤  下手舞台袖コネクタ盤

客席コネクタ盤  等がある。

入力パッチ盤

入力パッチ架

ミキサー室に設置されるコネクタ盤である。

マイク等を接続するのが目的では無く、入出力を任意に接続変更す

るためのものなので、パッチ盤と呼ばれる。

架の場合は、ワイヤレス受信器を収納する場合もある。

キャノンコネクタを使用することが多いが、スペースが無い場合は

239号ジャックやバンタムジャックが使われる。

 

テレコ卓

カセットデッキ DAT MD CD VTR DVD BD等を

収容し、ミキサー卓の傍に置くものである。

高級なものは、キャノンコネクタを使い、平衡で入出力する。

レコード卓

オープン卓

レコードプレーヤーやオープンデッキを収容した卓である。

今では、もう必要ないと思われる。

効果卓

リバーブ ディレイ イコライザ 等を収容したもの。

テレコ卓同様、常時操作できるようミキサー卓の傍に置く。

たいてい、テレコ卓と一緒になる。

音響調整卓

ミキサー卓のことであり、本設備の心臓部と言えるものである。

大きく分けると4つの部分に分けられる。

@入力部    マイクやステレオ機器の入力の音質や音量を

        調整し、出力部に送る。

A出力部    入力部からの信号を混合し、音質や音量を調整し、

        グループ出力やマスター出力として出力する。

        合わせてマトリクス部にも信号を送る。

Bマトリクス部 グループ出力やマスター出力を適宜混合し、

        パワーアンプに出力する。

C制御部    PFLやAFLのCRモニタ部やオシレータ部で

        あり、制御や試験に使用する。

 

最近はデジタル制御の卓が多くなった。

昔は、大型卓専門であったが、

この頃では、16chデジタルミキサーも出てきた。

出力パッチ盤

出力パッチ架

ミキサーの出力 各種イコライザ パワーアンプの入力を

自由に接続できるようにするためのコネクタ盤。

電力増幅架に搭載される場合も多い。

入力パッチ盤を参照。

 

パッチコードで接続するのが基本であるが、

デジタル化に伴い、ミキサーと連動するものも有る。

音響調整架

各種イコライザを実装した架。

電力増幅架と一緒にされる場合も多い。

DLY ディレイ  音を遅らせ、スピーカからの距離の違いによる、

    エコーの発生を防ぐ、

COMP コンプレッサー  大きな音になるほど増幅率を小さくし

     過大入力によるスピーカの破損を防ぐ。

LIM リミッター  ある大きさ以上の音は出さないようにし、

    過大入力によるスピーカの破損を防ぐ。

GATE ゲート  ある大きさ以下の音は出さないようにし、

     無音時のホワイトノイズを防ぐ。

GEQ グラヒックイコライザ  1/3オクトーバ毎に音量を調整

    することにより、音質を調整する。

PEQ パラメトリックイコライザ 周波数とバンド幅と音量を

    調整することにより、音質を調整する。

NOTCH  ノッチフィルター ごく狭い幅の周波数の

    音量を下げることにより、ハウリングを防止する。

    プレノッチとオートノッチの2種類がある。

C/D チャンネルデバイダ 音を周波数軸で2〜3分割し、

    マルチチャンネルシステムにする。

    当然、スピーカもマルチチャンネルになる。

 

 注 チャンネルデバイダの機能を、スピーカボックス内で行う

   ことも考えられ実際に行われている。

   この場合のチャンネルデバイダは、ネットワークと呼ばれ、

   コイルとコンデンサと抵抗で構成される。

上記は単体の機能を表しており、いくつかの機能を組み合わせて、

1台のユニットを構成するのが普通である。

最近はほとんどデジタル化されており、全ての機能を持つように

なってきている。

また、デジタルミキサー卓自体に、これらの機能を組み込むように

なってきている。

電力増幅架

パワーアンプを搭載した架。

発熱が大きいので、換気対策が必要。

ファンを付ける場合は、その回転音にも注意が必要。

パワーアンプは能率が悪いので、電源にも注意が必要。

デジタルアンプが作られるようになった。

 

出力パッチを設けておくと、パワーアンプの故障時に便利。

コネクタは、4ピンキャノンかスピコンになる。

スピーカ

スピーカユニット  裸のスピーカのこと。各種ある。

  フルレンジ   全音域をカバーするもの。16cmが多い。

  ツイータ    高音部専用。

  スコーカ    中音部専用。ミッドレンジともいう。

  ウーハ     低音部専用。

エンクロージャ   スピーカボックスのこと。各種ある。

  密閉型     空気の逃げ道の無いもの。

          スピーカの基本。

  開放型     裏板の無いもの。

          バンド関係で使われる程度。

  バスレフ型   低音を補強するための穴を設けたもの。

          最も多く使われている。

  ホーン型    円錐または角錐型のホーンを付けたもの。

          能率が良い。高音部に多く使われる。

  フロントロ−ディングホーン

          箱の前面に、ホーン状の角度を付けたもの。

  バックローデングホーン

          箱の中をうまく区切ってホーン状にしたもの。

 

スピーカ

システム

スピーカユニットをエンクロージャに組み込んだもの。各種ある。

  ワンウエイ  フルレンジスピーカのみを搭載したもの。

  2ウエィ   ツイータとウーハを搭載したもの。

  3ウエイ   ツイータとスコーカとウーハを搭載したもの。

  ホーン    ドライバーとホーンを組み合わせたもの。

  ウーハ    ウーハのみを搭載したもの。

  サブウーハ  ウーハと同じであるが、チャンネルデバイダを

         使用せず、低音部を追加する方式のもの。

  スーパーウーハ 重低音用のウーハを搭載したもの。

スピーカ

(固定)

 

 

プロセニアム  プロセニアムアーチの上部に取り付けたもの。

        1〜3組が取り付けられる。

        ホール全体をカバーするので大型になる。

        これの真下は客席になるので、工事が大変。

サイド    プロセニアムアーチの下部に取り付けたもの。

       当然、上手下手それぞれに取り付けられる。

       ホール全体をカバーするので大型になる。

       プロセニアムよりも大切という人もいる。

ステージフロント ステージ前面の立ち上がり部に埋め込まれる。

         普通は4個。

         客席最前部をカバーするためのもの。

         最近は、使われなくなってきた。

ウオール  客席の横の壁に取り付けられる。

      音に方向性を持たせるためのものであり、

      小型のスピーカが使われる。

シーリング  客席後部の音が届きにくい場所の天井に取り付ける。

       2階席がある場合は、特に必要になる。

ロビー系  ロビー 通路 等に取り付ける。

      諸案内用であり、小型のものが多いが、

      子供連れ客用に中型のものを付ける場合もある。

楽屋系  楽屋に取り付け、舞台の進行状況を知らせるためのもの。

     小型のものが多い。

運用系  舞台袖 奈落 調光室 事務室等に取り付け、

     スタッフに聞かせるためのもの。

固定はねかえり  舞台の袖に取り付けられ、舞台に音を出すもの。

         踊り等には必要となる。

モニター  ミキサー室に取り付けられる。

      普通は2個取り付けられるが、

      プロセが3個の場合は3個にする場合もある。

 

スピーカ

(移動)

ステージ  ステージ上に置き、客席に音を出すためのもの。

      プロセの音像を下げたり、サイドの音像を中央に寄せ

      たりするのに使われる。

      これだけで、拡声する場合もある。

ハネ返り  ステージモニターともフォールドバックとも呼ばれる。

      演者や話者に直接聞かせる事により、遅れて届くハネ

      返り音をキャンセルする。

      また、自分の出した音が聞こえることにより、

      演奏し易くなり、話し易くもなる。

 

      ワイヤレスイヤホン式のものもある。

スピーカ

コンセント

4ピンキャノンメスが使われることが多い。

キャノンの場合、ピンの使用方法が決まっていないので注意が必要。

個人的には、カナレ方式が良いと思っている。

4番ピン  1ch ホット   赤

3番ピン  2ch ホット   赤クリア

2番ピン  1ch コールド  白

1番ピン  2ch コールド  白クリア

 

スピコンが使われることも多くなってきた。

スピコンには1+ 1− 2+ 2− と刻印されている。

フルレンジのスピーカでは、1番だけ使用するようだ。

スピーカコード

キャノンのものとスピコンのものがある。

規格が定まっていないので、注意が必要。

フルレンジと2ウエイに、対応できるよう配慮が必要。

電源

パワーアンプの能率は60%と悪いので、電源容量も多く必要。

パワーアンプの全容量の2倍用意しておけばまず安心。

ノイズ対策のため、ミキサーだけには200V配線が良い。

アース

音響の場合は、ノイズの誘導を防ぐために行う。

基本は、音響専用アースで、電力増幅架で1点アースだと思う。

ただし、雷対策として等電位ボンデングが推奨されており、

この場合は、共通アースとなる。

インカム

ホール音響にはインカムが必要不可欠となる。

有線式のクリアカムが多いと思うが、無線式も出てきている。

音響系 照明系 の2チャンネルが多いと思うが、

ワイヤレスの場合は大道具系もあれば便利ではないかと思う。

ITV

ミキサー室と調光室は、両舞台袖と緞帳が下りた舞台を見たい。

楽屋と事務室からは、舞台を見たい。

事務室は、駐車場 玄関前 ロビー 廊下を監視したい。

等々、監視カメラも必要になる。

 

技術編

5.1ch

5台のスピーカと1台のサブウーハで音を再生する方法。

センタースピーカ    主に台詞を担当

メインスピーカLR   主に音楽を担当

リアスピーカLR    後ろからの音を担当

サブウーハ       重低音を担当

5.1chで再生するためには、ソフト プレーヤー ミキサー

アンプ スピーカ 全てが、対応していなければならない。

AES/EBU

デジタルオーディオ信号のプロ用伝送規格。

2ch 44.8KHz 24ビット の信号を伝送する。

CD用に44.1KHzも可能としている。

キャノン出力で110Ωのツイストペアで伝送するが、

75Ωに変換すれば5C−2Vでも伝送できる。

ところでその距離は?

AUX出力

オキジャリー。予備と言うような意味。

ミキサーでは、録音等に使う。

BTL出力

1台のパワーアンプには、普通2回路組み込まれている。

そこで、このパワー部を直列に接続し、大きなパワーが得られるよう

にするのがBTL接続である。

パワーアンプには、このための切替スイッチが付いている。

Achの信号は、反転させてBchに与えられる。

スピーカはAchの+端子とBchの+端子の間に接続する。

MATRIX

グループ出力とマスター出力を適当に混合して出力するための回路。

ハネ返りは微妙な音量調整をしなければならないので、これを使う。

OSC

試験用信号の発生器。

100Hz 1KHz 10KHz ピンクノイズ等を発生する。

PAN

パンポット。モノラル入力では、信号をLRに振り分ける。

ステレオ入力では、LRのバランスをとる。

PFL

プリフェーダリッスン。入力のフェーダーを上げないまま、

入力信号をモニターするためのスイッチ。

AFLアフターフェーダリッスンというものもある。

SOROと呼ぶ場合もある。

RMS

2乗平均平方根。  つまり実効値のことです。

実効値100Vである商用電源の場合は、次のようになります。

最大値 √2*100=141.421356V

平均値 最大値*2÷π=90.06V

SEND/

RETURN

エコーマシンやリバーブマシンへの信号送出回路と、

そこからの信号入力回路のこと。

なお、入力信号は、操作し易くするため

通常の入力に接続することもある。

 

S/PDIF

AES/EBUの民生機用規格。コピー制限機能が付いている。

CD MD DVD 等に搭載されている、光デジタル音声端子

同軸デジタル音声端子がこれである。

アース

機器や回路を大地と結ぶこと。グラウンド 接地 とも言う。

筐体アース 機器のケースをアースと接続すること。

      筐体に誘導したノイズを大地に逃がし、

      回路に入り込まないようにする。

回路アース 機器のCOM回路のこと。接地とは意味が異なる。

      グランドリフトとは、筐体アースから切り離すこと。

      よって、接地されていない場合もある。

弱電アース 弱電専用のアース。電話と音響が主。

      強電アースとは、縁が切れていることが必要。

      ただし、大地を通して接続されている。

1点アース アース線を、アース点から放射状に配線すること。

      機器間にはアース電流が流れないので、ノイズに強い。

強電では安全のため行うが、弱電ではノイズ対策として行う。

ただし、アースをとったらノイズが増えたということもある。

基本は、音響専用アースで、電力増幅架で1点アースだと思う。

よって、架 盤 コンセント等が、強電アースに落ちないよう

配慮しなければならない(と思う)が、これが難しい。

建物の金属は全て強電アースに落ちているので、

@ 裏ボックスを固定するのにスタッドを利用したり、

A 盤や架を固定するためのアンカーが鉄筋に触ったり、

B 架が金属製ピットに触ったり、

C 配線のための金属管を接続したりすると、

それだけで強電アースされてしまう。

 

イコライザ

音量以外の音を加工する機器をイコライザと言うが、

アナログの単機能のものから、デジタルの複合機能のものに

移行しつつある。

また、ミキサーのデジタル化に伴い、これらの機能をミキサーに

持たせることができるようになってきた。

インピーダンス

交流信号に対する抵抗のこと。

無限の長さの電線を想像する。

この電線に信号を与えると、無限の長さなので絶対に戻っては来ない。

この線の途中で電圧と電流を測ると、電圧と電流の比である抵抗は

どこで測っても同じはず。

この比がインピーダンスである。

もし、線が切れてしまうと、線端にある電圧による電流は、

行くところが無いので戻ってきてしまう。

(と聞いたことがありますが、今だに理解できません)

 

エコーと

リバーブ

エコーは山彦のこと。

フラッターエコー  泣き竜現象のこと。

エコーマシン  エコーを掛けるための機械。カラオケには付きもの

リバーブマシン  残響を付ける機械。エコーとは異なるが、

         エコーと混同することも多い。

シリパラ接続と

パラシリ接続

スピーカの接続方法の種類。

8Ωのスピーカの場合のインピーダンスは。

シリース接続   直列接続    16Ω

パラレル接続   並行接続     4Ω

シリパラ接続   直列並行接続   8Ω

パラシリ接続   並行直列接続   8Ω

ステレオ機器

ステレオ機器の定格出力は下記の通りである。

カセット VTR   −20dB  0.1V

    アナログなので、少々オーバー気味に録音した方が良い。

CD MD        0dB    1V

    この値は録音できる最大値である。

    デジタルなので、これを超えるとノイズになる。

    よって、録音は控えめに

    −10dBくらいで録音しなければならない。

スピーカ

電気の振動を空気の振動に変換する機械。

能率は非常に悪く、92dBで1%、102dBで10%です。

 

定格入力は普通2つ書いています。

連続プログラム入力は、連続して加えても良い信号の最大容量です。

では、どういう信号なら連続して加えても良いのかというと、

音楽です。音楽なら山あり谷あり休みありですから、少しくらいなら

無理をさせることもできます。

RMSはホワイトノイズを試験信号に使います。

従って、山は無い代わりに、谷も休みも無く、精一杯働いている状態

です。これでは無理をさせる訳にはいきません。

その差は、約2倍です。

ダイバシティ

方式

アンテナを2本設置し、受信状態の良い方のアンテナを使う方式。

カーテレビやワイヤレスに使用される。

ダンピング

ファクタ

DF=スピーカのインピーダンス÷(アンプの出力抵抗+線路抵抗)

アンプの出力抵抗は無視できるほど小さいので、

   スピーカのインピーダンス÷線路抵抗になる。

ホール音響では20 他の音響では10 は必要。

 

強電では、線路抵抗として考慮されているものである。

1OOVをDF20の条件で負荷に与えたとした場合、

負荷にかかる電圧は、100*8/8.4=95.2Vとなる。

4.8Vもロスしており、意外と大きい。

 

ノイズ

ホワイトノイズ 周波数特性が平坦なノイズ

  音を出していないスピーカの、サーという音の原因。

  電流が流れることが原因であり、絶対温度に比例する。

 

ピンクノイズ  周波数特性が-3dB/octで減衰する試験用信号

  バンド幅が同じだと音圧レベルも一定のため、

  GEQの調整に使用する。

  自然界には存在しない。(自然界では-6dB/octになる)

パワーアンプ

パワーアンプは能率が悪いので発熱も多い。

電源部に大きなトランスを使うので重い。

というのが常識だったが、この常識が壊れつつある。

1ビットのデジタルアンプの登場である。

パルスの幅が出力の大きさを表すので、電流をON/OFFする

だけでよく、電源効率はものすごく良い。

 

スピーカケーブルの線路抵抗を下げ、ダンピンピングファクタを良く

するため、スピーカの中に組み込んだり、スピーカの近くに設置

したりすることもある。

マイク

空気の振動を電気の振動に変換する機械。

ダイナミックマイクの仕組みはスピーカと同じである。

(電動機モーターは発電機ジェネレーターでもあります)

コンデンサマイクは、振動板の振動による静電容量の変化を電気信号

に変えているので、電源が必要。

電源は、乾電池の場合とファンタム電源の場合がある。

ファンタム電源とは、マイクコードを経由して電源を送る方式であり、

平衡接続の場合にのみ可能。ホット+ コールド+ シールド−。

大抵のミキサーは48Vファンタム送りが可能である。

なお、プラグインパワーマイクはパソコン専用。

ONマイク   マイクに近づいて使うこと。

OFFマイク  マイクから離れて使うこと。

陰マイク    客から見えない場所で使うマイク。

MC      司会用マイク。

ミキサー

ミキサーはデジタル化されつつある。

フェーダーの位置をパターンとして記憶できるので、

本番ではそれを呼び出すだけで済む。

よって、ホールだけでなく、ホテルや結婚式場でも

デジタルミキサーが使われるようになった。

 

が、もし間違いが起これば、大きな間違いになる可能性があり、

細心の注意が必要と思われる。

 

普通の使い方では、マイクの本数は4〜5本と思われるので、

アナログミキサーの方が良いと、私は思う。

 

ワイヤレス

電波法により規制されており、しばしば周波数変更される。

40MHz 400MHz 200MHzは使用禁止になっており、

現在は800MHzと300MHzが使用できる。

800MHz AX帯 71ch  要無線免許 要特ラ連への加入

        A帯 71ch  要無線免許 要特ラ連への加入

        B帯 30ch  免許不要  実際無法状態

300MHz      4ch  免許不要  実際無法状態

電波を使ったものは、混信やノイズが多いので、

重要なマイクとしては使用するべきでない。

向いのビルのワイヤレスも、道路を通る違法無線を積んだ車も

広場で行われているイベントも、呼び出しがかかった携帯電話も、

ノイズの原因となる恐れがあります。

赤外線ワイヤレス

混信は100%防げるが、世の中には赤外線リモコンが多数あるので、それらによるノイズが懸念される。

また、電球 蛍光灯 LED プロジェクター等、赤外線を出す機器

と同じ場所で使われるので、それらによる障害も考えられる。

 

今のところ、カバー範囲が狭いことと、デッドポイントが多いことから

非常に使いにくい。

カラオケ用には非常に便利であるが、宴会用は難しい。

 

頭出し

すぐ音が出るよう、再生位置を出し、一時停止状態にしておくこと。

1秒が基本だと思っているが、もっと短くするべきかも知れない。

素人が行った頭出しは、信用してはいけない。

5秒も10秒も頭出しの内ですから。

空気の振動の内、人間に聞こえる周波数のもの。

16Hz〜20,000Hzの範囲。

バス     87.3ふぁ 〜329.7 み   

テノール  130.8ど  〜440.0 ラ

アルト   174.6ふぁ 〜659.3 ファ  

ソプラノ  261.6ド  〜880.0 ラ

男性と女性では、1オクターブ違っている。

混声合唱の場合、男性は1オクターブ下の音で歌っている。

 

赤ちゃんの泣き声は、世界共通で 880.0 ラ 。

よって、楽音も世界共通。

速度は340m/秒くらいであり、温度が高くなると速くなる。

風上に向かう音は上に曲がるので遠くには届かず、

風下に向かう音は下に曲がるので遠くまで届く。

低い音は吸収されにくく、高い音は吸収されやすい。

空港の飛行機はキーーーン、空を飛ぶ飛行機はブーーーン。

 

 

音圧

音の大きさのこと。

人に聞こえる最小の音圧を0dBとし、dB−SPLで表す。

40dB−SPL  静かな部屋

70dB−SPL  普通の会話

90dB−SPL  ガード下の音

120dB−SPL  人が聞くことのできる最大音圧

130dB−SPL  鼓膜が破ける

騒音の大きさを表す単位に、dBAというものがある。

人間の耳の感度は平坦ではなく、4000Hzが最も高い。

よって、騒音は、人間の感じ方に合わせるためフィルターを通して

測定するのが決まりであり、そのように測定したという意味である。

なお、昔のホンという単位はこのdBAのことである。

音の和

同じ型番のスピーカが2台並んでいる。

1台に100Wの電力を供給したら、70dBの音圧が得られた。

そこで、もう1台のスピーカにも100Wの信号を与えた。

音圧は何dBになるか。            答え73dB

 

電力2倍で+3dB  電力10倍で+10dB  です。

人間は、音量を10倍にしても、2倍になったとしか感じません。

音のちょっととは、電力を2倍とか4倍とかというレベルです。

 

壁にアッテネータが付いている。

音がうるさいので、アッテネータを3から2にひとつ落とした。

スピーカの消費電力は何%減ったか。      答え75%

 

アッテネータの目盛をひとつ下げると、スピーカに加わる電圧は

半分になり、電力は1/4になります。

さらに1に下げると、また1/4になり、

最初に比べると1/16になっています。

 

音の感度

人間の耳は、小さな音から大きな音まで聞き分けられる、

超精密な器官です。

120dBの音は、0dBの音の、10の12乗倍ですから、

100万倍の100万倍、つまり1兆倍です。

これ程に大きさに差がある音を聞き分けるため、

耳の感度は対数になっています。

 

CDは、16bitで表していますので、

音のレベルを65,536段に区別していることになります。

さらに、AES/EBUですと24bitですので

16,777,216段に区別です。

色の世界では、16ビットハイカラー 24ビットフルカラー

と言いますが、無数にある色を表現するのと同じパワーが

音を表現するのにも必要だということです。

耳は、微妙な違いも聞き分けられる、超高感度器官です。

 

 

音の方向感覚

人間の耳は左右に付いています。

従って、水平方向に対する方向感覚はすごく鋭いのですが、

垂直方向はそれほどでもないようです。

音の遅れ

2つのスピーカから出た音に、50msのズレがあれば、

人はそれを聞き分けます。

50msは、距離にして17mです。

音の遅れを正すために、DLYが良く使われます。

音の方向性

前で話している人の声が、後ろから聞こえたらおかしいはずですが、

マイクを使うかぎり、ごく普通に起こり得ることでもあります。

人間は、@先に聞こえた音の方向

A大きく聞こえた音の方向

に、音源があると感じます。

音の位相

スピーカの結線が、LRで逆転していたらどんな音になるだろうか。

意外と気が付かないものですが、

2つのスピーカから等距離にある位置つまり中心線上で聴くと

気が狂うような音に聞こえます。

人間は、周波数と大きさを感知しますが、位相は感知していません。

自然界に位相が反転した2つの音が存在することは無いからです。

さらに、反射音は、全て位相が狂った音ですので、

位相なんぞには、かまっていられないのです。

それが、たまたま、左右の耳が、位相が正確に180度反転した音を

聴くと、普段聴くことの無い音ですから、脳みそが計算できない

のではないでしょうか。(私の考えに過ぎないが)

周波数が高いほど位相をずらすという回路があります。

この回路をアンプに接続してスピーカを鳴らすとどう聞こえるか。

確かに、オシロスコープで見ると、全く別の波形です。

しかし、人間の耳には、全く同じに聞こえます。

人間は位相を感知していないことが、これで判ります。

人間は、周波数とその量だけで、音色を判断しているのです。

吸音率

音が壁に当たると、次の3つに分かれます。

反射するもの、吸収されるもの、透過するもの です。

吸音されるとは、反射してこない、ということです。

つまり、吸音率とは、吸収率と透過率を足したものです。

吸音率1つまり100%吸音する材料は空気です。

空気は、反射率0 減衰率0 透過率1です。

 

残響時間とは、普通は500Hzでの値を言います。

残響時間を計算するには、床 壁 天井の吸音率が必要ですが、

色々な材料の吸音率を調べるのは、なかなか大変です。

 

 

吸音ボード

吸音ボードと称して、穴あきボードが市販されています。

しかし、穴あきボードはただ穴が開いているだけであり、

穴あきボード自体が吸音する訳ではありません。

穴あきボードと壁との間の空気層で音を反転させ、穴から戻してやる

ことで、打ち消しているのです。

スピーカのバスレフと同じ考えです。

従って、板の厚さ 穴の大きさ 穴の間隔 空気層の厚さ グラス

ウールの有無 グラスウールの重さ 等が、関係してきます。

ところで、誰がこの計算をするべきか、ということですが、

建築音響の分野ですので、建築設計が行うべきと思います。

建設費や意匠にも、大きく関わってもきますし。

 

それにしても、どうやって計算するのでしょうか。

吸音率さえ判れば、私でも計算はできます。

そこで、ボードメーカーに聞いてみましたが、ダメでした。

ボードメーカーは、ボードを作っているだけでした。

大手の建設会社が大きな音響ホールを建てる時に、1/10模型を

作って音響試験をしているのをテレビで視たことがあります。

基本的なデータは持っていたとしても、正確なところは実験して

みないと判らないのだと思います。

残響時間

音圧レベルが60dB減衰(1/1.000.000)するのに掛かる時間。

周波数が指定されていない場合は500Hzでの値です。

最適残響時間  その部屋でのその演目の最適な残響時間。

    小さな部屋では短くなり、大きな部屋では長くなる。

    ロックでは短くなり、クラシックでは長くなる。

    キリスト教もイスラム教も、教会音楽は最も長い。

    学者によって説が異なるが、大きな違いは無い。

平衡 不平衡

電気信号を送るには+−2本の線が必要であるが、2本の線が、

大地に対して同じ状態の場合は平衡、違っていれば不平衡。

マイクの場合、2芯シールドは平衡、単芯シールドは不平衡。

スピーカケーブルは平衡      同軸ケーブルは不平衡。

その回線が平衡であるためには、

出力が平衡 ケーブルが平衡 入力が平衡 という、

3点セットが必要です。

つまり、機材だけでなく、接続方法によっても、

平衡にも不平衡にもなります。

明瞭度

どれだけ明瞭に聞こえるかということ。

実際に耳で確認したり、測定することもできるし、

インパルス応答から計算することもできる。