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      Paoと他のCAD 

 

 

HO−CAD Paoを、これから使用しようと考える人は、

たぶん、他のCADと機能性能を比較すると思います。

そこで、少々、他のCADと比較してみたいと思います。

 

ここでは、次のように表示しています。

 HO=HO−CAD        Jwd=JW−CAD For MS−DOS

 Pao=HO−CAD Pao   Jww=JW−CAD For Windows

 AUTO=AUTO−CAD

 

 

 

HO

Pao

Jwd

Jww

AUTO

費用

無料

無料/有料

無料

無料

有料

画面

似ている

 

 

操作方法

似ている

 

 

線変形マクロ

上位互換

上位互換

 

図形 hoz

×

×

×

   hoz

×

×

×

×

   jwk

×

   jws

×

×

×

×

データ hoc

×

×

×

    hoc

×

×

×

×

    jwc

×

    jww

×

×

×

×

    dwg

×

×

×

×

    dxf

    sfc

    P21

 

注1 Jac Convertは、jws jwk jww jwc dxf sfc相互のファイル変換を行います。

 

注2 dwg dxfには、たくさんのバージョンがあります。

   HO Pao Jwd Jwwで扱えるのは、R12形式です。

 

JW−CAD For MS−DOS

  概 要   AUTO−CAD以外では、最初に開発されたCADです。

        東京の区職員のグループが、自分たちが使うために開発したものです。

        Jwwが開発されるまでは、日本標準とも言えるものでした。

        これのファイル形式jwcは、今まで変更されたことが無く、

        今でも、日本標準と言えます。

        私は、jwcで図面を頂くと、ホッとします。

 

  操作性   マウスに多くの機能を与えており、その操作方法は

        HO Pao Jwwに引き継がれています。

        無料のソフトでしたが、あまりにも高機能なため、

        何種類もの解説書がCD−ROM付で販売されました。

        私も、2冊持っています。

 

  普及度   今でも使われてはいますが、HOおよびJwwの普及に伴い、

        これらに移行しています。

        今では、バージョンアップも行われていません。

 

 

 

JW−CAD For Windows

  概 要   Jwdの後継ソフトであり、当然Windows版です。

        Jwdの作者の方々が開発しています。

 

  操作性   Jwdの後継ソフトなのですが、画面も 操作方法も データ構造も

        全て新しくなっており、Jwdとは全く互換性はありません。

        ただ、Jwdの図面データであるjwc 図形データであるjwk

利用できるようにはなっています。

        Jwdの後継だけあって、高機能ですが、

        その分、操作は複雑です。

        そのため、何種類もの解説書が市販されています。

 

  普及度   今や、日本標準と言えるかもしれません。

        特に、建設関係で多く使われていると思います。

        なお、2次元CADですので、

        機械関係では、あまり使われないと思います。

 

 

 

 

HO−CAD

  概 要   JwdはDOSで動くCADだったため、

        Windowsで動くCADの開発が待たれました。

        そして、発表されたのがHO−CADです。

        作者は、広島県の土地家屋調査士である岡崎宏之さんです。

 

  操作性   HOは、JwdのWindows版とも言えるCADです。

        作図画面 コマンドの種類 マウスの使い方まで、そっくりです。

        さらに、Jwdの図形jwkはそのまま使用でき、

        Jwdのファイルjwcは、読み込むだけでなく出力も出来ます。

        Jwdユーザーにとっては、とても使い易いCADです。

 

  普及度   HOの特徴として、測量コマンドを実装していることがあります。

        そのため、土木関係では、Jwwよりも使われているようです。

        私は弱電関係ですが、公の電気図面をこれで書いていました。

        機能が足りないと思ったこともありません。

        残念ながら、Paoに移行され、公開も終了しています。

 

 

HO−CAD Pao

  概 要   政府の電子化の一環として、電子納品が行われています。

        ようするに、図面のデータでの納品です。

        そうすると、データの互換性が大きな問題であり、

        作図するCADは何でも良いが、データの形式は規定するという

        ことになりました。

        それが、p21形式と呼ばれるものです。

        そして、このp21形式に合わせるため、データ構造を全て変えたのが

        HO−CAD paoです。

 

  操作性   HOの後継であり、データ構造こそ変えましたが、

        画面も コマンドも マウス操作も、ほとんど変わっていません。

        データ構造がかわりましたので、hozhocは新しくなりましたが、

        HOが使っていたhoc hoz jwc jwkは使用できますので、

        HOと全く同じであり、データの違いを考慮する必要はありません。

 

  普及度   有料化され(有料会員しか使えない)たため、普及度の程は判りません。

無料版(ベータ版 v0.9)は公開されていますので、

        試用してみることはできます。

 

 

AUTO−CAD

  概 要   アメリカ生まれの3次元CADです。

        2次元のものもあり、名称にLTが付きます。

        世界標準と言われるCADであり、日本でもたくさん使われています。

        ただし、有料であり、しかも(私にとっては)高額です。

 

  操作性   私は2000LTしか持っていませんが、

        LTでさえ、私は使いこなせませんでした。

        高機能で何でもできますが、そのため操作が複雑であり、

使い易いように設定して使うCADだと聞いたことがあります。

 

  互換性   JW HO とは、全く別の設計思想です。

縮尺が無い、線種が無い、文字種が無い、レイヤーグループが無い、

レイヤー数は無限、等等、あまりにも大きな違いがあります。

AUTO−CAD間でさえ、バージョンによる互換性を維持するため

dxfという互換形式を必要とした程ですので、

        dxfをJWやHOで開く時には、多くの問題が発生します。

        図面データをdxfで頂くと、ため息が出たものです。

 

  普及度   世界標準ですので、日本でも標準です。

        ただし、3Dを必要とする機械設計の話ではないでしょうか。

        建築業界では、巨大プロジェクトは別として、

        たいていは2Dでこと足りるので、あまり使われないと思います。